桂皮(けいひ)の概要
桂皮(けいひ)は、植物由来の生薬で、一般に樹皮(じゅひ:木の皮)を乾燥させて用います。
漢方では、冷えにともなう不調(寒気、腹部の不快感など)や、かぜの初期のような状態で体がぞくぞくするときに、体質に合わせた処方に含まれることがあります。
ただし、症状が強い・長引く場合は別の原因が隠れていることもあります。自己判断で様子を見続けず、医師・薬剤師に相談してください。
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伝統的に期待されてきたはたらき(漢方での考え方)
桂皮は、漢方の考え方では「冷えによる不調を整える」「体の表面の不調を整える」といった方向で用いられることがある、とされています。
- 寒気がする、ぞくぞくする、手足が冷えると感じる場面で処方に含まれることがあります。
- 腹部の不快感(冷えると痛む、張る感じがある等)が話題になるときに検討されることがあります。
- 肩や首のこわばりが気になる場面で話題になることがあります。
症状が強い、数日以上続く、悪化する場合は、漢方で様子を見る前に医療機関で相談してください。
含まれる成分(分かる範囲で)
桂皮には、香りのもとになる精油成分などが含まれるとされています。
ただし、成分の種類や量は、原料植物・産地・加工方法などで変わる可能性があります。成分から効果を決めつけることはできないため、このページでは断定的に扱いません。
材料(基原)・どこから作られる?
桂皮は、一般にクスノキ科の植物などの樹皮(木の皮)を乾燥させた生薬です。
- 重要:食品の「シナモン」と混同されやすいですが、食品としての利用と生薬としての桂皮は、用途・量・品質管理の考え方が異なることがあります。食品と同じ感覚で置き換えない方が安全です。
不明点がある場合は、医師・薬剤師に相談してください。
注意点・副作用・受診の目安
桂皮を含む漢方薬がすべての人に合うとは限りません。体質・体調・併用薬によって注意が必要なことがあります。
- 妊娠中・授乳中の方、子ども、高齢の方は、使用前に医師・薬剤師へ相談してください。
- 持病がある方(心臓病、高血圧、肝臓・腎臓の病気、胃腸の病気など)や、処方薬を服用中の方は、飲み合わせや体への影響を確認する必要があります。
- 人によっては、のぼせ感、動悸、胃の不快感、口の渇きなどを感じることがあります。気になる変化があれば無理に続けず相談してください。
- 胃腸症状(吐き気、腹痛、下痢など)や、アレルギー症状(発疹、かゆみなど)が出ることがあります。症状が出たら使用を中止して相談してください。
次のような場合は、早めに相談・受診を検討してください(目安)
- 強い腹痛がある、痛みが増してくる
- 吐血、黒色便(黒い便)など出血が疑われる
- 胸の痛み、息苦しさ、強い動悸がある
- 症状が数日以上改善しない、または悪化する
冷えや胃腸の不調は原因によって対応が変わります。不安があるときは、自己判断で増量・変更せず、医師・薬剤師に相談してください。
この生薬が含まれる代表的な漢方薬
- 安中散加茯苓(あんちゅうさんかぶくりょう)
- 安中散(あんちゅうさん)
- 胃風湯(いふうとう)
- 胃苓湯(いれいとう)
- 茵ちん五苓散(いんちんごれいさん)
- 温経湯(うんけいとう)
- 黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)
- 黄連湯(おうれんとう)
- 葛根加朮附湯(かっこんかじゅつぶとう)
- 葛根湯(かっこんとう)
- 葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
- 九味檳榔湯(くみびんろうとう)
- 桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
- 桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう)
- 桂枝加厚朴杏仁湯(けいしかこうぼくきょうにんとう)
- 桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
- 桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
- 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
- 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
- 桂枝芍薬知母湯(けいししゃくやくちもとう)
- 桂枝湯(けいしとう)
- 桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 桂枝茯苓丸料加よく苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)
- 桂麻各半湯(けいまかくはんとう)
- 五積散(ごしゃくさん)
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
- 五苓散(ごれいさん)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
- 柴苓湯(さいれいとう)
- 炙甘草湯(しゃかんぞうとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
- 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
- 神仙太乙膏(じんせんたいつこう)
- 治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)
- 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
- 当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
- 当帰湯(とうきとう)
- 女神散(にょしんさん)
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 麻黄湯(まおうとう)
- 木防已湯(もくぼういとう)
- よく苡仁湯(よくいにんとう)
- 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
まとめ
桂皮(けいひ)は、漢方で冷えにともなう不調や、かぜの初期の寒気が話題になる場面に用いられることがある生薬です(断定はできません)。
植物の樹皮(木の皮)から作られ、食品のシナモンと混同されやすいですが、用途・量・品質管理は別に考える必要があります。
のぼせ・動悸・胃の不快感が出ることがあり、強い症状や長引く症状がある場合は受診が必要なことがあるため、医師・薬剤師に相談しながら安全に確認してください。
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