茯苓(ぶくりょう)の概要
茯苓(ぶくりょう)は、きのこ(菌類)の一種が木の根などに寄生してできる「菌核(きんかく)」と呼ばれるかたまりを乾燥させて用いる生薬です。見た目は白くてかたいかたまりです。
きのこ由来ですが、一般的に食べるしいたけやえのきなどの食用きのことは種類や用途が異なります。
漢方では、むくみや排尿の不調、不安感などに関連する処方に配合されることがありますが、症状の改善を断定するものではありません。
スポンサードリンク
伝統的に期待されてきたはたらき(漢方での考え方)
漢方の考え方では、水分のバランスが乱れてむくみがあるときや、排尿の調子が気になるとき、気持ちが落ち着かないと感じるときなどに用いられることがあります。
ただし、症状が強い場合や長く続く場合は、内臓の病気や心の不調が隠れていることもあるため、自己判断せず医療機関を受診してください。
含まれる成分(分かる範囲で)
茯苓には多糖類などの成分が含まれていることが知られています。これらの成分については研究が行われていますが、特定の病気や症状に対する効果を断定できるものではありません。
材料(基原)・どこから作られる?
茯苓は、菌類が作る菌核(きのこのかたまり部分)を採取し、乾燥させて作られます。
きのこ由来ではありますが、一般的な食用きのことは用途や品質管理が異なり、生薬として医療用に扱われます。産地や加工方法によって品質に差が出ることがあるため、食品感覚で使用するものではありません。
注意点・副作用・受診の目安
体質や体調、併用している薬によっては注意が必要なことがあります。妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方、持病のある方、服薬中の方は、使用前に医師や薬剤師へ相談してください。
腹痛、下痢、吐き気などの胃腸症状や、発疹・かゆみなどのアレルギー症状が出た場合は使用を中止し、医療機関に相談してください。
- むくみが急に強くなる、息苦しさや胸の苦しさがある
- 尿が出ない、血尿がある、排尿時に強い痛みがある
- 動悸や強い不安感が続き、日常生活に支障が出ている
- 症状が数日以上改善しない、または悪化する
このような場合は、早めに医療機関を受診してください。
「副作用はない」「完全に安全」と言い切れるものではありません。自己判断で長期間連用しないようにしてください。
この生薬が含まれる代表的な漢方薬
- 安中散加茯苓(あんちゅうさんかぶくりょう)
- 胃風湯(いふうとう)
- 胃苓湯(いれいとう)
- 茵ちん五苓散(いんちんごれいさん)
- 烏苓通気散(うれいつうきさん)
- かっ香正気散(かっこうしょうきさん)
- 加味帰脾湯(かみきひとう)
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 帰脾湯(きひとう)
- きゅう帰調血飲(きゅうきちょうけついん)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 桂枝茯苓丸料加よく苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)
- 啓脾湯(けいひとう)
- 五積散(ごしゃくさん)
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
- 五淋散(ごりんさん)
- 五苓散(ごれいさん)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 柴朴湯(さいぼくとう)
- 柴苓湯(さいれいとう)
- 酸棗仁湯(さんそうにんとう)
- 滋陰至宝湯(じいんしほうとう)
- 四君子湯(しくんしとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
- 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
- 小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)
- 四苓湯(しれいとう)
- 参蘇飲(じんそいん)
- 真武湯(しんぶとう)
- 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)
- 清肺湯(せいはいとう)
- 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
- 竹じょ温胆湯(ちくじょうんたんとう)
- 釣藤散(ちょうとうさん)
- 猪苓湯(ちょれいとう)
- 猪苓湯合四物湯(ちょれいとうごうしもつとう)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 当帰芍薬散加附子湯(とうきしゃくやくさんかぶしとう)
- 二朮湯(にじゅつとう)
- 二陳湯(にちんとう)
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
- 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
- 茯苓飲(ぶくりょういん)
- 茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう)
- 抑肝散(よくかんさん)
- 六君子湯(りっくんしとう)
- 苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
- 苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)
- 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
- 六味丸(ろくみがん)
まとめ
茯苓は、きのこ(菌類)の菌核を用いる生薬で、むくみや排尿の不調、不安感などに関連する処方に配合されることがあります。
食用きのことは種類や用途が異なり、医療用として品質管理されたものが使用されます。
むくみが悪化する、排尿に異常がある、動悸や強い不安が続く場合は早めに受診し、使用については医師・薬剤師に相談することが大切です。
スポンサードリンク