人参(にんじん)の概要
人参(にんじん)は、ウコギ科の植物オタネニンジン(高麗人参など)の根を乾燥させて作られる生薬です。
ここでいう人参は野菜のにんじん(セリ科)とはまったく別のものです。見た目や名前が似ていても、植物の種類も用途も異なります。
漢方では、体力の低下、疲れやすさ、食欲不振などに関連する処方に含まれることがありますが、効果を言い切ることはできません。
スポンサードリンク
伝統的に期待されてきたはたらき(漢方での考え方)
人参(にんじん)は、漢方の考え方では、体の働きを支える方向で用いられることがあります。
- 疲れやすさを感じるときに検討されることがあります。
- 食欲不振や体の弱りが気になる場合に処方に含まれることがあります。
ただし、強いだるさや食欲不振が続く場合には、内科などでの受診が必要なことがあります。症状が強い、長引く、または悪化する場合は受診を優先してください。
含まれる成分(分かる範囲で)
人参(にんじん)には、サポニン(ジンセノシド)と呼ばれる成分などが含まれているとされています。
これらの成分についてはさまざまな研究が行われていますが、研究段階の報告も多く、特定の効果を断定することはできません。
材料(基原)・どこから作られる?
人参(にんじん)は、ウコギ科植物オタネニンジンの根を乾燥させて作られます。
- 収穫後に乾燥や加工を行い、生薬として使用されます。
- 名前は同じでも、野菜のにんじんとは別の植物です。
- 食品とは異なり、医薬品として品質や規格が管理されています。
- 産地や加工方法の違いにより、品質に差が生じることがあります。
注意点・副作用・受診の目安
人参(にんじん)は体質や体調、併用薬によって注意が必要な場合があります。使用前に医師・薬剤師へ相談してください。
- 血圧の薬、血糖に関係する薬、精神系の薬などを使用中の方は、必ず医師・薬剤師へ相談してください。
- 妊娠授乳中・小児・高齢の方・持病のある方・服薬中の方も、使用前に医師・薬剤師へ相談してください。
- 不眠、動悸、胃の不快感などが現れた場合は使用を中止し、医師・薬剤師に相談してください。
- 発疹・かゆみなどのアレルギー症状が出た場合も、使用を中止して相談してください。
受診の目安(次のような場合は早めに受診)
- 強いだるさが続く、体重が減っている
- 動悸、息切れ、胸の違和感がある
- 食欲不振が長く続く
- 症状が数日以上改善しない、または悪化する
「副作用はない」「安全」と言い切ることはできません。自己判断で長期連用しないでください。
この生薬が含まれる代表的な漢方薬
- 胃風湯(いふうとう)
- 温経湯(うんけいとう)
- 黄連湯(おうれんとう)
- 加味帰脾湯(かみきひとう)
- 帰脾湯(きひとう)
- 桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
- 啓脾湯(けいひとう)
- 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
- 柴陥湯(さいかんとう)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
- 柴朴湯(さいぼくとう)
- 柴苓湯(さいれいとう)
- 四君子湯(しくんしとう)
- 炙甘草湯(しゃかんぞうとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
- 小柴胡湯(しょうさいことう)
- 小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)
- 参蘇飲(じんそいん)
- 清暑益気湯(せいしょえっきとう)
- 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)
- 大建中湯(だいけんちゅうとう)
- 大防風湯(だいぼうふうとう)
- 竹じょ温胆湯(ちくじょうんたんとう)
- 釣藤散(ちょうとうさん)
- 当帰湯(とうきとう)
- 女神散(にょしんさん)
- 人参湯(にんじんとう)
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
- 麦門冬湯(ばくもんどうとう)
- 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
- 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
- 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
- 茯苓飲(ぶくりょういん)
- 茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう)
- 附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
- 木防已湯(もくぼういとう)
- 六君子湯(りっくんしとう)
まとめ
人参(にんじん)は、体力低下や疲れやすさなどに関連する処方で用いられることがある生薬です(効果を断定することはできません)。
ウコギ科植物の根から作られ、野菜のにんじんとは別のものです。
動悸や不眠、体重減少などがある場合は受診を優先し、使用については医師・薬剤師へ相談してください。
スポンサードリンク