-大黄(だいおう)-


生薬 大黄(だいおう)の効能

大黄は瀉下(下剤)、消炎性健胃薬として、常習性便秘症に使用されます。

ジアンスロン成分であるセンノサイドA-Fに瀉下作用が認められます。センノサイドA-Fは腸内細菌によって強い瀉下活性を示すレインアンスロンに変換されるからです。

フェノール配糖体の一種リンドレインには消炎、鎮痛作用が認められています。またタンニン成分に、血中尿素窒素(BUN)低下作用が報告されていることから、腎不全改善効果も期待されます。

漢方では、特に実証の人(体力がある人)の便秘薬として他の生薬と配合して高い効果をあげていますが、大黄には子宮収縮促進作用や骨盤の充血増長作用があるため、産前、産後や月経期間中は使用しない方がいいです。

注意) 生薬(しょうやく)とは漢方薬のもととなっている原料で、植物を中心に、動物や鉱物などの自然由来の原料でできている薬です。


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大黄(だいおう)の原料

大黄(だいおう)の原料「ダイオウ」には、根に錦紋をもつ系ともたない系がありますが、一般に前者は2500~3000メートル以上の高地に自生するのに対して、後者(中国の土大黄やカラダイオウ、欧州のマルバダイオウなど)は低地に育つタデ科の多年草です。

どちらにしても中国原産で、日本には奈良時代に生薬として輸入されたものと思われます、江戸享保年間(1716~1763)に国内でも栽培されるようになりましたが、錦紋のない系でした。

優良品とされる錦紋系のものは、昭和27年以降に渡来したヨーロッパ栽培種のものです。現在、長野や北海道で栽培されています。漢方薬として使用するのは根径です。

大黄(だいおう)が配合されている漢方薬


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漢方薬の使用上の注意

漢方薬の副作用

漢方薬の「証」の自己判定テスト


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