半夏(はんげ)の概要
半夏(はんげ)は、サトイモ科の植物の地下にある塊茎(かいけい)を用いる生薬です。丸い球のような地下部分を乾燥させて使います。
半夏はそのままでは刺激が強いため、加工(炮製:ほうせい)と呼ばれる処理を行い、安全性を調整してから用いられます。
漢方では、吐き気、痰(たん)、胸のつかえ感などに関連する処方に配合されることがありますが、症状の改善を断定するものではありません。
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伝統的に期待されてきたはたらき(漢方での考え方)
漢方の考え方では、吐き気や嘔吐、痰が多い状態、胸やのどのつかえ感などがみられるときに用いられることがあります。
ただし、症状が強い場合や長引く場合は、消化器や呼吸器の病気が隠れていることもあるため、自己判断せず医療機関を受診してください。
含まれる成分(分かる範囲で)
半夏には、刺激性のある成分が含まれていることが知られています。そのため、適切な加工(炮製)を行ってから使用されます。
成分については研究が進められていますが、特定の症状に対する効果を断定できるものではありません。
材料(基原)・どこから作られる?
半夏は、サトイモ科植物の地下にできる塊茎を採取し、乾燥させたものです。
刺激をやわらげるために、水洗いや加熱などの加工(炮製)を行ってから使用されます。食品とは異なり、医療用として管理されたものが使われます。
産地や加工方法によって品質に差が出ることがあるため、自己流での使用は適切ではありません。
注意点・副作用・受診の目安
半夏は刺激のある生薬のため、自己判断での使用には注意が必要です。特に妊娠中の方は使用前に必ず医師や薬剤師に相談してください。
妊娠中・授乳中の方、小児、高齢の方、持病のある方、服薬中の方も、使用前に医師や薬剤師へ相談してください。
のどの違和感やしびれ、吐き気、腹痛などの症状が出た場合や、発疹・かゆみなどのアレルギー症状がみられた場合は使用を中止し、医療機関に相談してください。
- 吐き気や嘔吐が続き、水分がとれない
- 強い咳や息苦しさ、呼吸が苦しい
- 胸の痛みや血の混じった痰がある
- 症状が数日以上改善しない、または悪化する
このような場合は、早めに医療機関を受診してください。
「副作用はない」「完全に安全」と言い切れるものではありません。自己判断で長期間連用しないようにしてください。
この生薬が含まれる代表的な漢方薬
- 温経湯(うんけいとう)
- 黄連湯(おうれんとう)
- かっ香正気散(かっこうしょうきさん)
- 五積散(ごしゃくさん)
- 柴陥湯(さいかんとう)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
- 柴朴湯(さいぼくとう)
- 柴苓湯(さいれいとう)
- 小柴胡湯(しょうさいことう)
- 小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
- 小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)
- 参蘇飲(じんそいん)
- 大柴胡湯(だいさいことう)
- 大柴胡湯去大黄(だいさいことうきょだいおう)
- 竹じょ温胆湯(ちくじょうんたんとう)
- 釣藤散(ちょうとうさん)
- 当帰湯(とうきとう)
- 二朮湯(にじゅつとう)
- 二陳湯(にちんとう)
- 麦門冬湯(ばくもんどうとう)
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
- 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
- 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
- 茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう)
- 六君子湯(りっくんしとう)
- 苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
まとめ
半夏は、植物の塊茎を用いる生薬で、吐き気や痰などに関連する処方に配合されることがあります。
そのままでは刺激があるため、加工(炮製)を行ってから使用されます。
吐き気が続く、呼吸が苦しい、血の混じった痰がある場合は早めに受診し、使用については必ず医師・薬剤師に相談してください。
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