三物黄ごん湯(さんもつおうごんとう)


三物黄ごん湯(さんもつおうごんとう)の効能

体力中等度かやや虚弱な人で、手足がほてり、特に手足のほてりが著しく頭痛、不眠、口渇がある場合に用いられます。皮膚のかゆみ、神経症、不眠症、水虫、口内炎、自律神経失調症などに応用します。


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適応される症状

配合生薬

配合生薬の効能

黄ごん(おうごん)

漢方の中でも最もよく利用されるものの一つで、主に炎症や胃部のつかえ、下痢、嘔吐などを目的に使用されています。

黄ごんエキスは、炎症に関与する諸酵素に対して阻害作用を示しています。これらの作用は、この生薬中に豊富に含まれるフボノイドによるもので、特に有効成分バイカリンやバイカレイン、およびその配糖体はプロスタグランジンらの生合成やロイコトリエン類などの炎症物質の産生を阻害します。

その他、抗アレルギー(ケミカルメジエーターの遊離抑制)、活性酸素除去、過酸化脂質形成抑制、トランスアミナーゼの上昇抑制による肝障害予防、および胆汁排泄促進による利胆作用などが確認されています。

また、ヒト肝ガン由来培養肝がん細胞の増殖を抑制する他、メラノーマの培養細胞の増殖を抑制することより抗腫瘍効果が期待されています。漢方で多くの処方に配合されていますが、単独で用いられることはありません。

苦参(くじん)

苦参のものすごく苦い成分はアルカロイドのマトリン、オキシマトリン、配糖体のトリフロリジリンなどによります。これらの成分は大脳や神経を麻痺させる作用があるので、苦参は有毒植物に数えられますが、触るぐらいでは支障がありません。苦参(クララ)が生花の花材にも利用されるのは、そのためです。

漢方では苦味健胃薬や消炎止瀉薬、寄生性皮膚疾患などの外用薬として使用されています。

苦参の効能を『名医別録』ではもっぱら内臓を丈夫にして、食欲を出す働きがあると記しています。健胃強壮薬として苦参秦皮湯(くじんしんぴとう)があり、中国の報告例では細菌性赤痢にも効果があったといいます。

地黄(じおう)

地黄は漢方治療で、糖尿病に用いられる処方の一つ八味地黄丸(はちみじおうがん)の主構成生薬です。地黄にはその調製法により鮮地黄(せんじおう)、乾地黄(かんじおう)、熟地黄(じゆくじおう)があります。

乾地黄には熱を冷ます作用と血糖降下作用がありますが、虚弱体質の方には不向きです。乾地黄の血糖降下作用はイリドイド配糖体のレーマンノサイド類によるものです、その他、乾地黄エキスには血圧を下げる作用が認められています。

鮮地黄には止血や通経作用があり、熟地黄エキスには血液増加作用や強壮効果があります。


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漢方薬の使用上の注意


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