苦参のものすごく苦い成分はアルカロイドのマトリン、オキシマトリン、配糖体のトリフロリジリンなどによります。これらの成分は大脳や神経を麻痺させる作用があるので、苦参は有毒植物に数えられますが、触るぐらいでは支障がありません。苦参(クララ)が生花の花材にも利用されるのは、そのためです。
漢方では苦味健胃薬や消炎止瀉薬、寄生性皮膚疾患などの外用薬として使用されています。
苦参の効能を『名医別録』ではもっぱら内臓を丈夫にして、食欲を出す働きがあると記しています。健胃強壮薬として苦参秦皮湯(くじんしんぴとう)があり、中国の報告例では細菌性赤痢にも効果があったといいます。
注意) 生薬(しょうやく)とは漢方薬のもととなっている原料で、植物を中心に、動物や鉱物などの自然由来の原料でできている薬です。
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