アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)漢方薬事典

アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)


アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)の原因

アトピー性皮膚炎の原因は、現在の生活環境が昔と違って細菌の無い超清潔社会になったため、戦う相手 がいなくなった体の免疫がバランスを崩して、体に入ってくるダニの死骸やホコリそして特定の食品などに 過剰に反応して独特の皮膚炎を起こすのがアトピー性皮膚炎です。これがアトピー性皮膚炎を含めたアレル ギー反応の原因です。

アトピー性皮膚炎のアレルギー反応についてもう少し詳しく解説しますと、人間の免疫システムには細菌 に対する細菌型免疫と、吸血ダニや寄生虫に対するIgE抗体とマスト細胞(肥満細胞)を使ったIgE型免疫の 2つのシステムがあります。しかし現在は細菌があまりいない、清潔な環境のため細菌型免疫システムが小 さくなり、IgE抗体型免疫システムが大きくなり免疫のバランスが崩れてしまったのです。


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アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)に処方される漢方薬

漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。

「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。

  • 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
  • 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
  • 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します 。

「証」の自己判定テストはこのページの一番最後に載せていますので、ご利用ください。

実証

  • 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
    皮膚炎、皮膚そう痒症のかゆみの緩和のほか、高血圧症状の緩和にも用いられます。かゆみ、発疹のほか、 のぼせ、赤ら顔、目の充血、不眠、頭痛などがある場合に用いられます。
  • 消風散(しょうふうさん)
    湿疹、じんましん、皮膚そう痒症など皮膚疾患に用いられます。長年にわたって治らない湿疹で、患部のか ゆみが強く、気候が暖かくなると悪化するなどの特徴があるときに効果があります。
  • 治頭瘡一方(ぢずそういっぽう)
    おもに子どもの湿疹、皮膚炎に用いられます。頭や顔にかさぶたやただれができ、かゆみが強いときに有効 です。
  • 葛根湯(かっこんとう)
    胃腸のじょうぶな人の湿疹やじんましんに用いられます。初期のかぜにともなう炎症全般にも有効です。
  • 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
    湿疹、皮膚炎、熱性疾患などに用いられます。熱が高く、のどが渇く、水をよく飲む、発汗が激しい、顔が ほてるなどの症状があるときに有効です。
  • 越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
    アトピー性皮膚炎、湿疹に用いられます。むくみ、口渇、汗が出る、尿の出が悪い、せきが出るなどの症状 がある場合に効果があります。

中間証

  • 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
    皮膚疾患の初期や湿疹、じんましん、水虫などで乾燥しているものと、アレルギー性湿疹にも有効です。皮 膚症状のほか、神経質で胸脇苦満があるときに効果的です。
  • 温清飲(うんせいいん)
    アトピー性皮膚炎、湿疹、皮膚そう痒症、口内炎などに用いられます。皮膚のかゆみや熱感がみられるとき に有効です。
  • 柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
    神経質で「癇」(かん)の強い子どもの湿疹の治療に用いられます。皮膚が浅黒く、手のひらや足の裏に汗 をかきやすい、腺病質(リンパ節が腫れやすく、湿疹、粘膜の炎症などをおこしやすい)などがあるときの体 質改善に有効です。
  • 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
    慢性化したにきび、鼻炎、扁桃炎に用いられます。皮膚が過敏な子どもの体質改善に用いられるほか、鼻や 、耳、扁桃に炎症をおこしやすい人に有効です。
  • 五苓散(ごれいさん)
    尿量減少、のどの渇き、むくみ、水滞などの症状に用いられます。
  • 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
    微熱、食欲不振、胸脇苦満、関節痛などがある場合の体質改善に用いられます。

虚証

漢方薬以外での予防改善

食事面では食物アレルゲンの食品が明らかに判っている時は、それを除きましょう。

その他にはアラキドン酸を含んだ肉類や甘い物は避けて、αーリノレン酸を含んだ魚類やビタミン類が豊 富な果実や野菜を中心としたバランスのいい食事を摂るように心がけてください。

日常ではこまめに掃除をしてホコリやダニなどを避けて、汗や毛糸などの衣類などで体を刺激しないよう に注意してください。

肌を清潔に保つためにお風呂は毎日欠かさずに入り、お風呂上りは水分や油分の補給などで十分にスキン ケアを行ってください。


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「証」の自己判定テスト

それぞれの質問に点数をつけてください。点数の合計点でおおよその自分の証がわかります。

5=よくあてはまる 4=かなりあてはまる 3=どちらかというとあてはまる 
2=どちらかというとあてはまらない 1=あまりあてはまらない O=あてはまらない

合計101点以上 実証

合計51~100点 中間証

合計50点以下 虚証

 1  がっしりした体格で筋肉が硬い  5  4  3  2  1  0
 2  いつも元気である  5  4  3  2  1  0
 3  肩がいかっている  5  4  3  2  1  0
 4  首が太い  5  4  3  2  1  0
 5  指が太い  5  4  3  2  1  0
 6  顔は赤みが多く、脂ぎっている  5  4  3  2  1  0
 7  目は生き生きして力がある  5  4  3  2  1  0
 8  声は太くて大きい  5  4  3  2  1  0
 9  歩き方がしっかりして力強い  5  4  3  2  1  0
 10  胃腸が丈夫である  5  4  3  2  1  0
 11  便秘がちである  5  4  3  2  1  0
 12  下剤を使っても腹痛はなく、気持ちが良い  5  4  3  2  1  0
 13  冷たい食べ物のが好き  5  4  3  2  1  0
 14  苦い食べ物が平気だ  5  4  3  2  1  0
 15  疲れがすぐに取れる  5  4  3  2  1  0
 16  腹部を押すと弾力性があり、厚みがある  5  4  3  2  1  0
 17  おへそが深くて大きい  5  4  3  2  1  0
 18  動作が機敏である  5  4  3  2  1  0
 19  髪の色つやがいい  5  4  3  2  1  0
 20  脈に充実感があり力強い  5  4  3  2  1  0
 21  あごが張って顔が角ばっている  5  4  3  2  1  0
 22  のぼせやすい  5  4  3  2  1  0
 23  怒りっぽい  5  4  3  2  1  0
 24  食欲が旺盛  5  4  3  2  1  0
 25  のどが渇くとすぐに水分をとる  5  4  3  2  1  0
 26  汗っかきである  5  4  3  2  1  0
 27  風邪など急性疾患にかかったとき、口のなかや舌が乾燥する  5  4  3  2  1  0
 28  爪の色が赤みかかっている  5  4  3  2  1  0
 29  病気にかかりにくい、かかっでもすぐに治る  5  4  3  2  1  0
 30  皮膚は光沢があり、つやがいい  5  4  3  2  1  0

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