貝母にはアルカロイドのベルチシン、フリチラリンなどが含まれています。呼吸中枢を麻庫させたり嘔吐を促したりの激しい作用がありますので、素人判断の服用は避けてください。民間療法では、切り傷に生の根をすりおろして塗布したり、水虫に貝母を酢に漬けたものをつける程度の、外用にとどめるのが無難です。
漢方では鎮咳去疾、排膿、催乳などの目的に貝母が配合されています。貝母アルカロイドには大量で血圧を降下させ、少量ではわずかに上昇させるという血圧調整の作用も報告されています。
さらに『中薬大辞典』では気管支平滑筋への作用が書かれていて、低濃度では拡張、高濃度では収縮することを確かめたといいます。
注意) 生薬(しょうやく)とは漢方薬のもととなっている原料で、植物を中心に、動物や鉱物などの自然由来の原料でできている薬です。
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