-炙甘草(しゃかんぞう)-


生薬 炙甘草(しゃかんぞう)の効能

甘草(かんぞう)は、マメ科カンゾウの根を乾燥したもので、炙甘草は甘草(かんぞう)を炙った(あぶった)ものです。

炙甘草には調和、補中益気、抗炎症、抗化膿、平滑筋の痙攣の緩解、鎮咳、去痰などの作用があります。漢方では虚弱体質な方の食欲不振、腹痛、せき、発熱、下痢などを目標に補益薬に配合します。

トリテルペノイド配糖体 (サポニン) を6~14パーセント含有し、その代表的成分はグリチルリチンでその他、フラボノイドとしてリクイリチンリクイルゲニン、イソリクイリチン、イソリクイリチゲニンを含みます。

有効成分のグリチルリチンには、痰を薄めて排除する作用があり、体内で分解するとグリチルレチン酸となって咳を止めます。

その他、グリチルリチンには多種多様の薬理効果が有り、消炎、抗潰瘍、抗アレルギー作用の他、免疫活性や、肝細胞膜の安定化、肝保護作用、肝障害抑制作用などが明らかにされています。

有効成分イソリクイリチンおよびイソリクイリチゲニンは糖尿病合併症の眼病治療薬として、また胃酸分泌抑制作用もあり胃潰瘍の治療薬として期待されています。

甘草はあまり長期服用しますと、低カリウム血症、血圧上昇、浮腫、体重増加などの副作用が現れることがあるので、注意を要します。

注意) 生薬(しょうやく)とは漢方薬のもととなっている原料で、植物を中心に、動物や鉱物などの自然由来の原料でできている薬です。


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炙甘草(しゃかんぞう)の原料

炙甘草(しゃかんぞう)は甘草(かんぞう)を炙った(あぶった)ものです。甘草(かんぞう)の原料「カンゾウ」は中国西北部、シベリア南部、中近東、ヨーロッパ南部などに分布するマメ科の多年草です。甘草の根を薬用として使用します。

炙甘草(しゃかんぞう)が配合されている漢方薬


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漢方薬の使用上の注意

漢方薬の副作用

漢方薬の「証」の自己判定テスト


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