立効散(りっこうさん)


立効散(りっこうさん)の効能

体力に関係なく、歯の痛みに広く使用されるもので、口腔内の腫れや痛み、抜歯後の痛みにも使用されます。一口ずつ、口に含んでゆっくり服用するほうがより効果的です。


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適応される症状

  • 歯の痛み
  • 抜歯後の痛み

配合生薬

配合生薬の効能

細辛(さいしん)

細辛は抗アレルギーや鎮痛、解熱、利尿、鎮咳去痰の作用があります。漢方では解熱、鎮痛、去痰、鎮咳、新陳代謝亢進、アレルギー性鼻炎、関節炎、浮腫の初期などに用います。

有効成分は精油のメチルオイゲノール、サフロール、リモネン、リグナン類のアサリニンなどです。

民間療法では、この葉と根茎を煎じてうがいをし、口臭をなくすために使ったりします。また子どもの口内炎に細辛の粉末をよく練って、へその上に貼って使用します。

升麻(しょうま)

升麻には鎮痛作用、鎮静・鎮痙作用、肛門部潰瘍抑制作用、抗炎症作用、解熱作用、肝障害改善作用などがあります。漢方では脱肛、子宮脱、発疹性熱性疾患などの治療に他剤と配合して用いられてきました

升麻の有効成分には、フェノールカルボン酸のほかトリテルペン化合物のシミゲノール、タンニンなどが含まれています。

民間療法では扁桃炎や口中の腫物に升麻の煎液でうがいをしたり、湿疹やかぶれにはこの煎液を冷やして湿布する、などが伝えられています。

防風(ぼうふう)

防風には、発汗、解熱、鎮痛、鎮痙作用があります。 漢方薬で、皮膚疾患薬、消炎俳膿薬、鎮痛薬とみなされる処方に配合され、発汗、解熱、鎮痙などを目標に、感冒による関節痛や頭痛などに使用します。

有効成分は、クマリンやクロモン誘導体、サポシニコバンA~Cなどです。

クマリンには抗ヒスタミン作用やカルシウム拮抗作用、血液凝集抑制作用、発がん抑制作用があり、防風エキスでは、ラットの実験で関節炎を抑制する作用が確認されています。

甘草(かんぞう)

甘草は漢方治療で緩和、解毒を目的として、いろいろな症状に応用されますが、主として去痰、鎮咳、鎮痛、鎮痙、消炎などです。

有効成分のグリチルリチンには、痰を薄めて排除する作用があり、体内で分解するとグリチルレチン酸となって咳を止めます。

その他、グリチルリチンには多種多様の薬理効果が有り、消炎、抗潰瘍、抗アレルギー作用の他、免疫活性や、肝細胞膜の安定化、肝保護作用、肝障害抑制作用などが明らかにされています。

有効成分イソリクイリチンおよびイソリクイリチゲニンは糖尿病合併症の眼病治療薬として、また胃酸分泌抑制作用もあり胃潰瘍の治療薬として期待されています。

甘草はあまり長期服用しますと、低カリウム血症、血圧上昇、浮腫、体重増加などの副作用が現れることがあるので、注意を要します。

竜胆(りゅうたん)

竜胆は苦味健胃薬として、古くから知られていみ生薬の中でも最も苦いものの一つです。漢方処方では健胃や消炎を目標に配合されています。

苦味成分であるゲンチオピクロシドなどのセコイリドイド配糖体が胃粘膜を刺激して、胃液の分泌を促進するとともに、胃腸の嬬動を促して、消化を活性化させます。その他、膵液(すいえき)や胆汁の分泌も促進させます。


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漢方薬の使用上の注意


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